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お客様は神様って本当?悪質クレーマーに出会った時の適切な接し方

クレーマー
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従業員に対して過度の要求やクレームを行う、クレーマーと呼ばれる存在が問題視されています。

中傷や土下座強要、あるいは賠償金請求といった悪質なクレーム行為により、心身が疲弊し苦しんでいる人も少なくないのです。

クレーマーの心理として、おそらく「お客様は神様だ」という考えがあるのかもしれません。しかし、「お客様イコール神様」という考えは本当に正しいのでしょうか。

今回は悪質なクレーマーが持つ誤った信念や、クレーマーに対するおすすめの対処法について紹介していきます。

日本に蔓延する「お客様は神様」という言葉

お客と店員の関係性は、本来は売買契約の元に成り立つ対等な関係です。

しかし、日本では客側の立場の方が強いという風潮があります。クレームを行う人間の背景にも、「客である自分の方が優位」という意識があるのでしょう。

そしてクレーマーの意識を生み出しているのが、「お客様は神様」という概念です。日本で働く中でこの言葉を聞いたことがあるという人も、かなり多いのではないでしょうか。

クレーマーもこの言葉を鵜呑みにして、「自分は客であり神様だから、もっと大切にされるべきだ」と思っているはずです。

しかし「お客様は神様だ」という言葉は、決して客側の優位性を示す言葉ではなく、大きな誤解です。

本来の意味は、演者の持つべき心構えのこと

「お客様は神様だ」というフレーズは元々、演歌歌手である三波春夫が発言したものです。

この言葉の本来の意味は、「演者が舞台で歌を披露する時は、神の御前にいるような曇りのない心で歌わなければならない。そのため、観客を神様に見立てて歌うべきだ」というのが真実です。

つまり、「お客様は神様」の「神様」というのはあくまで演劇の観衆であり、何より言葉の真意として、聴衆を神様だと思い自身を律するという演者側の心構えを指しているのです。

断じて、買い物客は神様のように偉い立場にいるという意味ではありません。

クレーマーへは毅然とした態度で適切な初期対応を

クレーマー側の言い分である「お客様は神様だ」という言葉は、元々はステージに立つ演者が自分に向ける心構えであると紹介しました。

客側と店員側は本来ならば対等な関係であり、理不尽な要求には無理に答える必要はないのです。

もちろん、業務改善を思っての誠実な批判に関しては、真摯に受け入れた方が良いでしょう。

一方で単なる鬱憤をぶつけたいだけの悪質なクレームに対しては、毅然とした態度で接する必要があります。

特にクレーマーへの初期対応は重要なポイントです。理不尽なクレームを受けた際は、最初にしっかりと、要求を受け入れる意思がないことを示しましょう。

初期対応で下手に出てしまうと、要求がさらにエスカレートしてしまう危険性があります。

名前や電話番号を事前に聞いておく

クレーマーが異様な攻撃性を発揮する要因の1つに、匿名性があります。

個人名といった情報が秘匿された状態というのは、相手から反撃の心配がない、ある種のバリアとして機能します。

インターネット空間や電話口はもちろん、客として直接来店する際も顔以外の情報はほとんど匿名性も守られています。

そこで有効なのがクレーマーの匿名性を排除する方法です。

具体的には、「後ほど改めて連絡するために必要」という理由をつけ、最初にクレーマーの個人名や電話番号を聞き出してください。

名前や電話番号が知られるだけでも匿名性の壁はかなり薄くなり、クレーマーの中にも不安や躊躇の感情が生まれます。そのため、匿名性の陰に隠れていた時のような理不尽な要求も難しくなるはずです。

まとめ

「お客様は神様だ」は、演歌歌手である三波春夫が最初に発言した言葉です。

ただし彼の発言の真意は、「神前に立つような澄んだ気持ちで客前に立つ」という演者側の心構えにあります。

決してお客様が神様のように偉いという意味ではないのですが、日本では本来の意味とは異なる意味で蔓延している言葉となってしまっています。

もしクレーマーに遭遇した際は客と店員は対等という意識を忘れず、卑屈にならずに毅然とした対応を心がけましょう。